☆08・31



金曜日は夜を休みにした。

わが師匠と奥様がうちに来てくださる日。
6時にタクシーで出るというメールをいただいていたので、それまでにいろいろと用意を済ませ1階で待っていた。なかなか到着しないのでAと外に出て待つ。
タクシーが曲がって入ってきた。

車から降りたお二人はうちの外側を眺め「おー、できたね。昭和な感じの照明だね。へぇ、こういう外壁もあるんだ」。
玄関扉は来客の入り口にはなっていないので、天使館みたいに塀際の通路を進む。庭から入るのだ。
1階で一息ついていただき、俺はパスタを拵えに台所へ。
Aからのリクエストで仕込んであったナスのチーズ焼きを厨房オーブンで焼いてもらう。
昼は買い物に行ったりとこれらの支度をしていた。
アサリとエビのタリアテッレにする。
うちの二人の飯を作るのはお手の物だし得意なのだけど、師匠と奥様にお出しするとなると聊か緊張した。
塩を入れすぎないようにとか、海の物は召し上がるだろうかとか。
いつもより多めに作ったので鍋がいっぱいになってしまい皿への盛り付けが不器用になってしまった。
赤ワインをあけて、
「お待たせしました」
「これはイタリアワインでしょ」と師匠。
「わかりますか?」「わかる、フランスとはちがうよ」「へぇ、そういうものですか」
やはりシチリアのネロ・ダヴォラを買っておいたのだ。うまいな。
そしてパスタもうまいうまいと食べてくださり安心した。
イタリアで一緒にヴォンゴレは食べたことがあるのだけど、ほかの海の幸を何にするか迷った。
なんとなくイカはやめよう。エビはどうだろうか。こないだ美味かったマグロにしようか。
と悩んだ末に決めたエビだったが師匠は気に入ったようで奥様の皿からも食べていた。

最近行かれたドイツ旅行のことや、これまでのこと、これからのことなどいろんな話をしているうちにあっという間に時間が経ったが、師匠が横になって寛いでくれて嬉しかった。
俺が天使館に行ったのは1997年の正月最初の稽古の日だった。23歳。
そしていま46歳になった。
人生の半分を天使館でお二人のお世話になってきたのだ。

新築祝いにとマグカップをいただいてしまった。
大切にしよう。



2階も見ていただき、
ブリジット・バルドーが入りそうな風呂だとか、天井が高いねとか。。
22時半。
タクシーを呼んだ。

なんとも幸せな時間だった。



明けて金曜日はいつも通り朝からヨガ。


タイミングを計れずに
お出しできなかったオーブン焼き
ハラペコ俺たちの昼飯に

Aはチーズケーキも焼いてくれてあった
これもお出しできず
バカウマだったので残念