そして志度の町を歩き始めた。
家は志度寺へ向かう途中だったそうで、そちらへ歩いてみた。
道行く人に母が尋ねた。
「ここら辺に○○さんというお宅はありませんでしたか?」
「ありましたね」
「乾物屋のようなお店をやっていたのですが」
「はい、ありました。その先の左側だったと思います」
進んでみた。
母はこのへんの気がする、と。
で左側のお屋敷を見ると、○○という名前が出ているではないか。
あった。今もあるのだよ!
母は記憶とこのあたりの感じが重なったようだ。お屋敷の横の道から海に抜けられて、よく飛び込んで遊んだそうだ。
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| それがこの道 |
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| この裏口から出入りしていたそうだ 当時のままな気がすると |
表に回り、思い切ってピンポンを押してみた。
出ない。もう一度押してみた。人が出てきてくれた。
昼飯までの時間がたっぷりある。
そして帰途に就くのでした。
母が、昔、住まわせてもらっていた者だと名乗った。
当時のお嬢さんだった方の名前を伝える、その方は現在92歳でご存命で施設で暮らしているそうで、出てきてくれた方はそのお孫さんだとのこと。。
見も知らぬ謎の3人組の訪問に親切に対応してくださったことに感謝です。
ポストを見ると、当時のお店の屋号がそのままに今も使われていることにも嬉しくなりつつ、その場を後にした。
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| 志度寺に到着 |
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| 四国八十八番札所の86番 |
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| 名所の雰囲気がありながら素朴さもありよかった |
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| 紅葉もちょうど綺麗だった |
昼飯までの時間がたっぷりある。
竹林糖というお菓子の店は閉まっていた。
何でも屋みたいな小さな商店に入るとうどんの生めんがあり、その店の商品だそうで土産に買っていくことに。
まだ時間に余裕があるから、平賀源内資料館を見物。
母はもう一度家の場所に行ってみたい、場所はわかるというので、いってらっしゃい。
ひとりで行って感じてきて欲しい、というこちらの思い。
戻ってきた。もう一度家の横の道から浜へ抜けて、海沿いを歩いてきたそうだ。
よかったね、ほんとうに。
腹減ったね。昼飯にしよう。
ここも目的のひとつ。牡蠣焼きわたなべ。
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| 一日15食限定 カキフライ定食 予約しておいてよかった |
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| 追加で牡蠣焼きを3個ずつ 牡蠣好きの母はこれもとても楽しみにしていた |
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| 飯は牡蠣ごはん 味噌汁も牡蠣入り 両方とも一回ずつおかわり可能 |
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| これはうまい モリモリ食べて満足 |
そして帰途に就くのでした。
帰りは琴電ではなく国鉄というかJRで高松駅へ。
乗り換えも早々に空港までのリムジンバスで高松空港。
空港で土産を物色したりして、飛行機に乗り込み、あとは家まで。突貫一泊3人による珍道中が終わりです。
ただただ母の生地を訪ねるということだけを目的にしていたので、あそこやここを見られなかったという後悔が全くない。目的を遂行できたのも嬉しく、宿の飯と湯も素晴らしく、よい思い出になった。
母は次で83歳になる。以前よりは長時間の歩行がしんどそうではあるが、もりもり食えて元気だ。
あと、連れていきたいのは、前から行きたがっているベネチアか。。こりゃまた遠いなぁ。














