☆日本人のカラダ


うちから学園坂商店街に出たところ。
なんか一時代前な感じがあっていいな。
俺の腹が太い。
それでよいのだよ。

お腹って引き締まっているのがいいと思っているでしょ。
いつからそういう風潮になったのでしょうね。
昔々の呼吸法の本を読めば「瓢型の腹」がよいと書かれていたを覚えています。
ヒサゴというのは、瓢箪のこと、下のほうが太い形です。
白隠禅師という人が書いた「夜船閑話」という本を25年前に読み、瓢型について知りました。
気を下にさげて下半身、下腹が充実している体がよいとされていたのです。
それを知った俺は内心安心しましたよ、なぜって俺は子供のころからずーっと腹が太かったから。
しかし世間はウェストは細く引き締まっている方がよいという傾向で、シックスパックとかいうダサい言葉も当たり前になりましたね。

肥田春光という人がいました。肥田式強健術の創始者です。
彼の著作で「戦争のあたりで日本人のカラダが変わった。腹を引け!胸を張れ!という軍事教育のころから日本人の体は変わってしまった。肚を失った」と書かれていました。

昔々の日本人がもっていた並みならぬ力は、ほかの国の人々とはちがう日本人独特のカラダによるものだったのに、いまや西洋人みたいになってしまいました。本来の力を失ってしまい、弱いです。
食べ物にしてもそうです。
飛脚という仕事をする人がいました。一日に今では信じられない距離を走って手紙や荷物を運ぶ人です。食っているものは玄米むすびです。
昔の日本にどっかの国の偉い人が来た時にこの飛脚を見て「あの人たちはあんなにたくさん走るのにもかかわらず、茶色い米の握り飯しか食っていないのか、かわいそうに」と言って肉を食べさせてあげたそうです。すると飛脚はバテて途中で走れなくなってしまったということです。

かっこいい西洋への憧れはあるのでしょうけど、日本人の底力は日本人独特のカラダによるものです。
その力、そのカラダを今やすっかり忘れ去ってしまいました。
取り戻したいものです。思い出したいものです。

ヨガの最中にもいろいろ話していますし、これからも伝えていきますが、うちに来てくれている方にはまずは足の指を曲げないということを意識して欲しいです。
できないことはありません。意識して伸ばせばいいのですから。
伸びにくかったら手で引っ張って伸ばしてあげてその感覚を覚えましょう。
足の指が伸びている体の状態と伸ばそうと意識することを癖付けていきましょう。

半端じゃなかった日本人の強さの特徴、そのひとつは「姿勢」です。