宿の朝飯が7時から。まずはドラゴンフルーツが来て、いくつかのパンや卵のメニューから選ぶ。
初めてのラオスのパン。水分が少なくて軽い。
ベトナムと同じようにフランス統治の時代があったのでパンがラオスに入った。
バケットサンドがベトナムならバインミーで、ラオスではカオチーというのがあるけど食べる機会はあるだろうか。
雨っぽくて寒いけど今日はあちこち見て回るツアーに出かけるよ。
8:15に迎えの車が宿に来るというが、宿の前まで車が入れないんだよな。
Whats Upにメッセージが来たので道まで出て待つと伝えた。ほどなくしてあっちの方で手を振る人に気づいた。運転してくれるガイドだ。乗り込むとルーマニアの男が一人乗っていた。うちらのあとにウルグアイの四人組とイタリア男一人、その後に日本から一人旅の女性、次に日本の若い男二人、最後も日本の女性が二人乗って今日の勢ぞろい。
車で山道を進んでいく。
まずはモン族の村で降りて集落を見物させてもらった。
こういう訪問には慣れていても決して裕福ではなく素朴な生活をしているようだ。
そんな人たちの体と暮らしの様子を感じられてよい体験だった。
次はクアンシーの滝へ行く。
泳いでよいところもあるが今日は寒いわ。
俺は動いている水がとりわけ好きだそうだ。昔綾さんに言われて知ったのだが確かにそうかも。見ているといつまででも見てしまう。水というのは特別なものだと思っている。水が水であるということには科学で解明され切っていない秘密があると思う。水の本質を人間は分かっていないのだろう。
集合場所まで下りよう。
次に行くのは昼飯を食べるところで50分くらい車に乗るらしい。
山道で雨ときているから泥んこで、穴のところもあり容赦なく揺れる。俺は車に弱い。早く着かないかなぁ。
食べたら象に触れられる時間。
象と目を合わせた。その目はお互いに心の中を見ていた。静かだった。心の中まで見られたかったのでよかった。
この先は車は終わり。ボートでメコン川を下るよ。
車じゃなければ大丈夫。空気が外とつながっていれば酔わないよ。空気が閉じ込められるとアカンの。
川の向こうには切り立った岩壁。そこが洞窟になっていて、入ってゆくと夥しい数の仏像が並んでいる。何体あるのか知らないがすごい数だ。
かつての統治時代に仏教を禁止されでもしたのだろうか。詳しくは分からないが信仰と仏像を隠して守る必要があったのか。大変なことだったのだと思う。写真はない。
次は更にメコンを下り、焼酎を作っている村で降りた。
糯米で醸す焼酎を作っているところを見学した。
ドラム缶に薪をくべて糯米を蒸して発酵させた蒸留酒。
このラオラオという名のラオスの焼酎が沖縄の泡盛のルーツともいわれているとか。
味見をさせてもらったが、度数が低いものは紹興酒のように糯米を感じさせ、軟らかくうまい。
度数が強いのは焼酎や泡盛を思い出すもので俺は好きだった。
たしかに泡盛ってタイ米で作るんだよな。琉球、タイ、ラオスのつながりや関係性を知りたい。あとで調べよう。
それじゃ、あとは夕方のメコン川を下るだけだよ。
昼飯の席でイタリア男と隣になったから好きなイタリアのことをちょっと話したりできて楽しかった。
実はアタシ、英語はまったく分からないの。こっちが言いたいことや聞きたいことはなんとか言えるのだけど、返してくれても単語の一つも聞き取れない。俺の弱点だ。
最後は街の方の船着き場で下りた。車でそれぞれのホテルまで送ってもらえるのだが、いいや、このまま街歩きにしよう。一日一緒に動いたメンバーとはここでさよなら。
小さな町だし、昨日も歩いたから大体わかる。チェンマイよりも小さいし。
どうしようか、何喰う?どっか入ろう。何喰いたい?とか言いながらうろつく。
考えても決まらないし、調べて決めても美味い店かか分からないし、テキトーにやるのが一番でしょう。
またナイトマーケットに来たよ。
食いたいものはラオスのもの。ラープとカオソイは昨日食えた。
カオプンという麺があるそうで、それを探してうろついていたら麺の屋台で見つけたよ。食ってみよう。
タイのカオソイもココナッツカレーの汁だけど小麦粉の卵麺で味付けがインスタントラーメンぽいんだよ。クイッティアオは米麺でもあっさりすぎるし。ラオスのカオソイは米麺でトマトベースで肉味噌味でウマイのだけど一番気に入ったのはこれ、ラオスのカオプンかも。うまいわ~。いい。
楽しいなぁ、綾ちゃん。
去年はふたりともガシガシ生穀菜食&ヴィーガンで食うものにうるさすぎた。
今年も変わらずヴェジタリアンだけど旅行の時はしょうがないし、生食に関してはほぼこだわりがなくなたから楽しめる。選択の自由度が違う。
どうやら甘いものだ。なんかカノムタイに近いものに見えない?どうやら糯米の菓子らしい。
すごい色をしているけど、黒は黒米じゃないか?いってみよう。
見た目とちがい自然な甘さ。変なもの使ってないね。これ何ていうんだろう、また食べたい、もう一個食べたい。
もう少し歩く。通りのあっちの朝市の場所も見よう。
何か食べたい?食べるとしたらロティかカオニャオかな。今年のうちらは元気だ。腹もつよくて色々食える。
いろいろな食べ物を売っているが、うちらは肉類にはまったく目もくれないが、バナナの皮に包んだものがあって何か聞いたら、魚だった。意外だったがスルー。
地元の兄さんが小さな容器に入った佃煮みたいのを慣れた感じで一つだけ買って去った。あれ、何だろう。。。
市場の一番奥まで行って引き返しながら、綾さん何喰いたい?カオニャオかな。だよね。俺はさっきナムプリックみたいなの見たんだよ。ナムプリックというのはタイとかで食べる唐辛子の佃煮みたいなもので、ニンニクやエシャロットなどと炒めたもの。これを食ってみたかったけど去年のチェンマイでも叶わなかったやつ。行ってみよう。
ナムプリック?そうだよ。一つちょうだい。
さっきの魚の店でカオニャオを二つ。あ、これもちょうだい。メコン川でとれた川海苔。これもラオスの名物だ。テーブルに行って食べよう。
カオニャオひとつでナムプリックひとつ食べきれないね。かれ~わ。うまいわ。しかしかれ~。
どうしよう、捨てちゃうしかないか。いやダメだよ食べて。カオニャオが足りないわ。かれえ。
綾ちゃん最後にロティ食べるの?甘いものがあれば食べられるんじゃない?みたいな話をしたけど、綾さんが頼むつもりなのはプレーンのロティだった。買いに行ってみよう。
ロティの店が何しろ人気で沢山並んでいる。最後尾について待った。頼んだのはプレーンロティ一枚。またテーブルに座る。そのロティで残っていたナムプリックを食べたらバカウマ。うわ、なにこれウマイ。辛く感じなくない?うまい。海苔も一緒にいったら?うわ、うますぎる。
ロティとナムプリックはめちゃんこうまかった。
甘いロティと辛いナムプリックを一緒に食うという発想はあまりしないんじゃないかなと思う。だいたいがロティはシーツで基本は練乳ドバドバでnuttellaを塗ったりして食べる甘党の楽しみだから、ナムプリックを屋台で買うような人のイメージには浮かばない物事だと思う。この食い方はうちららしい。そしてめちゃんこウマイ。
練乳塗るかって言われたけどNOにしてきたよ、とのこと。
ただの生地と辛いのが合うし、小麦の生地はさっきまでの口の辛さを癒してくれる。
最終的には綾さんがスムージーを飲もうか迷った。あっちの果物屋、こっちの果物屋と行ったり来たりして、やっぱり要らないかなと。じゃ、帰るかい?と。
ごめん、やっぱ油っぽかったからライムジュース飲む。とのことでフルーツジュースのスタンドへ。おカネを渡して綾さん一人で買いに行ってもらい、後ろから見ていたら、いろんな人たちがフルーツを買いにくるので面白かった。大きなひとたちの中で迷いながら注文してジュースを作ってもらう綾さんはひときわ小柄でしなやかな気をまとっていた。
サッパリしたライムジュースを片手に、
いっぱい食べたね~。長い一日だったね~。
と話しながら宿へ向かった。
































































