以前使っていた世田谷クラスの会場で、生まれて初めて床暖房というものを体験した。
メチャメチャあたたかく、とても幸せだったのをよく覚えている。
フローリングの下に管が通っていて、そこを暑いお湯が流れる仕組みと聞いた。
こんなのが家にあったら冷え症にいいだろうな。ヨガ部屋がこれだったらみんな暖かくて嬉しいだろうなと思った。
あたたかさと幸せ感は比例する部分があると思う。
寒いというのは辛い。ひもじいものだ。
冬場のシチューのコマーシャルみたいに、あたたかい部屋と、あたたかい食べ物は、どんな人にとっても不足なく手に入れられる世の中であってほしいものだ。
俺は、小学生のころは、真冬でも裸足とタンクトップで真冬も過ごした。
へっちゃらな顔をしていたけど、毎日猛烈に寒かった。
引っ込みがつかずに踏ん張っていただけで、ホントはとても辛かった。ヤセガマンとしか言いようがない。
体を鍛えているとでも捉えればいいのかもしれないが、とんでもない。命を削り、肉体を痛めつけていたのだと今思う。
無理はしすぎるものではない。決して。
いま作っている家には床暖房装備が基本の設計なのだ。
それは「土壌蓄熱式床暖房」というもので家が建っている土地ごと温めてしまうというすごい発想のものだ。
家づくりの最初は基礎工事だが、この基礎の下に床暖房の装置を入れてしまう。
1階基礎に埋設したヒートパネルに通電し、地下の土壌ごと暖める。 この上に基礎が乗るわけだ。 |
土壌蓄熱式床暖房
深夜電力を利用した土壌蓄熱式床暖房を採用しています。
1階基礎に埋設したヒートパネルに通電し、地下の土壌を暖めます。
日中は地下の蓄熱層で暖められた熱を室内に放出し、部屋全体を暖めるため、
深夜電力による通電だけで、終日の暖房をまかなうことができ、ランニングコストの削減につながります。
1階床は外断熱基礎を兼ねており、モルタルや大理石など熱容量の大きい床材を使用することで、床暖房の熱や、日中の太陽熱を効率よく蓄熱し、時間をかけて室内に放熱します。
また、地中の温度は年間を通してほぼ安定しているため、夏は冷たい地熱を足元に伝え涼しく感じられます。
ということだ。
世田谷で体験したユカダンはものすごく喉が渇いたのが印象的だったが、この土壌蓄熱式は空気を乾燥させないそうだ。それでジンワリあたたかいのだから心地よいだろうなぁ。
床材のフローリングとかは敷かない。モルタルのまんまの床が冬はあたたかい。夏は涼しいときている。最高だ。
これが一階だ。
ここでヨガをやるので、みんなの冷え症改善に役立てるかもしれない。
雨が多い九月だった。
重要な基礎工事は、雨でも仮の覆いを作って工事をしてくれていたそうだ。
職人さんと設計の先生に感謝だ。
設計を依頼したのは葛西潔建築設計事務所の葛西潔先生。
「木箱 212」という構法を生み出し、画期的な家を建てている方だ。
5月に初めてお会いし、それから毎週打ち合わせを重ねている。
忙しいなか、より良いアイデアをひねり出してくださりここまで来られた。
来週、上棟の予定。