☆イタリア旅行 · 二日目オルヴィエートへ




昨日は一日歩きまくったが、早くに休んで母も回復。
朝飯に行こう。
今日もホテルでパンとチーズとプロセッコ。イタリ式にカプチーノも頼んでみた。


ここローマはラツィオ州、今日は隣のウンブリア州の小さな町オルヴィエートに出かける。
9時の電車を予約してあるので早々に出発。


またテルミニ駅まで歩く。
ここから電車に乗るのは初めてだ。
イタリアの電車は遅延が当たり前だそうだ。そして発車の10分前まで発車ホームが決まらないことも普通らしい。
そう聞いていたので早めにホームに入った。
電光掲示板を確認するとうちらが乗るRVという普通列車の番号があり1番ホームと書かれている。
28番くらいまであるデカイ駅だ。1番は端っこ。
直前に変わるといけないから、まだホームの端で掲示板を見て待っていた。




10分前。1番ホームにはイタロという新幹線みたいなものが入ってきた。
これに乗るのだろうか。
いやいや俺たちのはRV普通列車だ。しかし掲示板は依然1番を示している。1Estと書いてある。
一番目のことをファーストというから、このEstというのはそんな意味のことなのかと思っていた。
発車5分前。状況は変わらずイタロがホームにいるし、掲示板は1Estを表示している。
もう乗らないとな。「ちょっと前の方に進んでて。1番でいいのか聞いてくるわ。」
3人にはホーム中ほどへ進むように伝え、俺は人に聞きに行った。掲示板の下で電車を待つ人にチケットを見せ「この電車はどこ?一番でいいの?」「そうだよ。そうだよ。一番だよ」といいながらも焦っているし、顎で先を示した気がした。
あ!思い出した!人の旅行記を読んでいて、テルミニ駅のホームがメチャデカくてすごい走ったという記事を。
しまった!走れ!
3人を追い走る。「前だ。ずっと先に乗り場がある!」「え?この電車は違うの?」
そりゃそうだよなぁ。普通列車のキップで新幹線にのれるわけがないか。
あの1EstのEstってのは前方とかいう意味だったのかもしれない。こんなにホームがなげえのかよ。
アカン。間に合わないか。
あ!あそこに電車がいる!あれだよ、あの緑のが鈍行でしょ!
とはいってもすげえ先だ。
オカン大丈夫か。走れるか。あの電車なんだよ。おー、あと3分!乗れるか?
大げさでなくて500メートルくらいはあるのだ。
Aが支えてくれて走る母。俺もそばに行き腕を貸し一緒に走る。しかし早くは走れない。
俺が負ぶればその方が早いのは確実。
「母さん、おぶるかい?」
「そんなしたらカラダがおかしくなっちゃうよ」
そうか、走るしかない。
次の電車を待てばいいと思うでしょ?それがこの路線が少ないのです。
これに乗らなければ今日のオルヴィエートはあきらめることになるので、なんとか走った。
で、なんとか間に合った!!
母さん、大丈夫かい?

ふー。昨日に引き続き、今日もまた、しかも朝からべらぼうに走らせてしまった。
ごめんよ~、みんな。

他にも全力疾走して乗った人が数人いた。ハアハアいってるよ。

チケットには6号車とは書いてあるけど、全部自由席でどこに座ってもよかったようで、4人着席。
あ~、お疲れ~。
あとはちゃんとOrvietoで降りればよいのだ。

途中は長閑な田園風景。オリーブやブドウ畑が見え、羊が牧場を歩いていたりとホットさせられた。

1時間15分でオルヴィエート駅に到着。




駅を降りると広場がある
ここから旧市街まではフニコラーレ、ケーブルカーに乗る。
小さな駅だ。
帰りの切符をどこで買えるかわからないからここで往復分を買っておこう。



3,4分で上まで着く

降りるとそこにミニバスが来ていた
ここから町の中まではまたしばらく歩くはず
もう歩かせるわけにはいかない
しかしこのバスはどこへいくのだ?
ドゥオーモ行きと書いてある
ドゥオーモはメインの観光場所なのだけど
今日は木曜日で朝市をやっている予定なのだ
「このバスは市には行きますか?」
「??メルカート?
Si Si piazza popolo」
おーよかった
このバスで行けるようだ
ドゥオーモのそばのポポロ広場に市が出ているよ
と言っているのだろう

10分ほど乗りドゥオーモ広場で降りた


すると目の前にドゥオーモだ


モヤっている
ドゥオーモ
でかい

特に何もない小さな村に立つ大きなドゥオーモは
イタリアでも数本の指に入る立派なものだそうだ

しばし正面からその威容を眺めたり写真を撮ったり

Aと入場チケットを買いに行く

中に入ろう





中もすごい
素朴で豪華で綺麗で










これらのフレスコ画は最後の審判だ
なんとミケラランジェロはここのドゥオーモの
この絵を見てインスピレーションを得た
そしてあの最後の審判を書いたのだった

昨日システィーナ礼拝堂で見た最後の審判は
このドゥオーモのこれが素になったのであった

そんな事実に俺たちは興奮した

バチカンでのピエタ像もそうだが
まったく古めかしさを感じさせない
このフレスコ画にしてもそうだ
人体の描かれた感じが何ともリアルでイマっぽい
大聖堂の宗教画なのにも関わらずイラスト的な雰囲気すら感じた
ペーター佐藤を思い出した俺はオカシイか


シンプル
美しい
上の梁は木か?
向こうが入り口
その頭上の丸窓にはステンドガラス
それを外から見たらとてもきれいでよくできたものだった


ここにもピエタがあった

天蓋から光が入る



外へ出ると
モヤが晴れていた
青空にファサードの黄色がいい


人と比べると大聖堂の大きさがよくわかる

真ん中の丸窓はさっき中から見たもの


綺麗な正面からは意想外で側面はストライプ
この縞目は塗ったものではない
当たり前か
色の違う石を重ねて作られた縞模様だった



そろそろ次へ進もう

日曜と木曜は朝市が立つ
今日はたまたま木曜だ
覗きに行こう


中世の街そのままに




ほんとに雰囲気がよい





ポポロ広場目指してまっすぐ進む


着いた

魚屋


野菜を売っている

ここに住んでいる人たちの台所になっているようだ

この市でボルケッタのパニーノがあると聞いてきた
奥までいくとハム屋がありパニーノを売っていた
ここか
「ボルケッタのパニーノはありますか?」
「それはあっちだよ」
「まっすぐ行って右側?」
「そうそう」
言っていることが分かって俺は嬉しかった


これだ
このあと昼飯に行くから
二つ買って4人でかじろう

ボルケッタというのは豚の丸焼きのこと
それを薄く削いだものをタップリ挟んでくれた
固いパンと塩味のボルケッタがとてもウマイ
これは好きだ


市では特に買い物はなし
レストランのオープンまで少し時間があるので土産でもみよう



Orvietoの人気レストラン
La Palombaを目指す




着いた
かわいらしい店
二人連れが一組待っていた
この町では日本人に全然会わない


昨日の昼飯みたいなこともあるし
ここまでわざわざ来て入れなかったら残念だから
ホテルのフロントに電話で予約をしてもらえるか頼んできたのだ
まだ朝でレストランはやっていないから後で電話しておくとのことだったのだが
はたしてちゃんとやってくれたかな


12:30
開店

入ると主人が迎えてくれた
「ホテルから予約してきたのですが」
「あ、ローマからだね」
よかった


ハウスワインを飲みながら料理を待つ
ここオルヴィエートは白ワインの名産地
そしてウンブリケッリというパスタがここのモノ
俺とAはウンブリケッリのトリュフがけ
二人の母はカルボナーラのトリュフがけ




カルボナーラ


これがウンブリケッリ
手打ちの太麺で日本のうどんみたいな感じ


シンプルな塩味か
トリュフってものを俺は初めて知ったのだけど
別段ウマイもんでもなくないか?
確かに香りはあったがそれがどうというわけでもなく

チーズをかけたら少しうまくなった

もしかしたらカルボの方がうまかったかも
と一口もらったら超濃厚でパンチェッタの塩味も強く好み
いいなぁ

でもAとここの名物パスタを食えたのは思い出だ

そして猪肉の煮込みも食べた


おっと
帰りの電車が14時10分だっけか?
余裕をもって動いても間に合わないのが俺たちのイタリアだ


ゆっくりしたいところ
勘定を済ませ早々に店を出る
いい店だったな

もうあんまり写真はとってらんないよ
歩こう
ドゥオーモ広場まで行くとミニバスが来ている
もう14時になっちゃうぞ

フニコラーレ乗り場に到着
高校生の団体がドカッと降りてみんなケーブルに乗っちゃった
もう俺たちは乗れない
次のを待つしかない
10分間隔で出ているらしい
電車は大丈夫か?しかしケーブルがこないことにはしかたがない
そこから絶景が見えたね
写真撮ろう


すげえ
こんなに高いところで周りには何もない
断崖みたいなところに立つ小さな街

オルヴィエート
来られてよかった


次のケーブルで降りていき
電車のホームまで急いだ

間に合った
しかしこのホームで方向は合っているのか?
反対に乗っちまったら大変だぞ
人に聞いたら大丈夫そうで一安心

電車の時刻には間に合った
今度は電車の方が来ないわ
だいぶ遅れている
20分は待ったかな

帰りもまた田園風景を見ながらウトウトしつつ
無事にテルミニまで戻ったのでした