☆朝からビフテキ



公演があれば、母には必ずチケットを渡して観てもらう。
うちの母ほどオイリュトミーを見続けてきた人もなかなか少ないと思う。
シューレ以前の初級講座「ヒンビュス・クラス」の発表会から来てくれている。
4年間のシューレ時代の毎学期ごとの発表会からずっと。。
それ以降の様々な公演も全て観てくれている。

母のおかげで俺はオイリュトミーをやってこられたのだから、チケットは贈りたいのだ。
だけどいつも払おうとする。
おれは「いいんだよ。見に来ておくれ。」と強く言ってチケットを受け取ってもらう。

本番当日の出発には、
父の写真に頭を下げ、亡くした猫の名を呼び、「行ってきます」と言い、ブーツを履く。


舞台が終わると、出来のどうこうよりも、無事に終えられたことにホッとする。


そして家に行き母に会うといつも何かをくれるのだ。
これまでは酒だ。そして、俺が出ていた作品の感想を率直に一言添えてくれる。


酒を普段飲まなくなったので、先日は牛肉をくれた。

わお!


さあ、朝からいただこう。ビフテキ!




おー。たまらん。いい肉だよ。
焼きすぎないように気を付けからね。やわらけえ。
ポテサラとエンドーまでいただいて、いつものレンソウ・キャベツといただきます。





うまい。うまい。と口いっぱいに頬張り大満足。

毎朝肉を食べるけどトリムネだもんなぁ。ありがたや。ビフテキ。

小さい頃に父に聞いたことがある。
「ビフテキって何?」
知らなかったのだ。

ステーキではなくて「ビフテキ」っていうのが美味そうだからそう呼んでいる。
父はスキヤキとも言わず「牛鍋」と呼んでいた。これもやはり美味そうだ。


作家の石川淳て人は、毎朝赤身のステーキが朝食だったそうだ。
更に、赤ワイン。
ボルドーはサンテミリオンを好んで朝からやったそうだ。毎日。
いい生活ですな。

俺は人参・レンソウ・キャベツでスムージー。真面目だ。