☆11・28


ヴィーガン、オーガニック生活は酒にまで及んでいる。
日本酒は千葉の寺田本家が好きになった。
蔵が自分らで田を持ち、無農薬・化学肥料ナシの米を育て、昔ながらの製法で酒を醸す。
俺はもともと山廃の純米酒が好きだ。菊姫や天狗米、加賀鳶、常きげんなど石川の蔵を好んできた。
ちょっと前に飲んで好きになったのは寺田本家の香取。特徴は精米歩合。というのは玄米を磨く率のことだが、ふつうは65%くらいまで磨いてしまうところを90%までしか磨かない。ある意味雑味もあるというか複雑な味わいが豊かで野趣に富む酒。磨かれてきれいなフルーティな酒とはまったく違う。酒の原型。濃い酒がウマイ。




右のは有機栽培玄米の酒。これは珍しい。精米歩合100%。玄米を自然の力で醸しただけの酒。
味は味噌かよって言いたくなるほどの発酵感がある。原始的な酒で酵母が瓶の中でも生きていて発泡する。玄米のシャンペンみたいな感じ。
左のは五人娘の今年の酒をしぼったまんまのもの。これまた発酵感が強くヤクルトかよという感じ。好き嫌いは分かれると思う。綾さんは好きだとくいくい飲んでいた。寺田さんの酒なので嫌いではないが俺はこういうのは少しでよい。残っていた牧水に変えた。長野は佐久の武重本家から取り寄せた四本のうちの一本。この蔵も素敵だけど、有機米の寺田本家がうちの定番になりそうだ。





発酵というのはすごいものだ。
これはうちで焼くパン。今日は25%は有機玄米粉、25%は有機スペルト全粒粉で焼いてみた。うまく膨らまないかと思ったが、予想よりうまく焼けた。
最近、成形が下手だからか焼くと片側だけいびつに膨らむ。ならばと成形をしないで焼いてみたらきれいな形のままだった。
生地はボールの中でカードでまとめるだけ。2次発酵前の成形もしない。手で触れずに焼けるカンパーニュ。
酵母が全部やってくれる。その酵母もオーガニック全粒粉と水だけで出来る。
こんなにシンプルで簡単なパンはないだろうな。そしてウマイ。