ホワイトホース
昔から日本でも売っている
Blended Scotch Whisky
久しぶりに買ったら
ビンの形もラベルデザインも変わっている
なんか違うなぁ
あまりよくない気がする
最近てやっていないけれど
たとえばメーカーがこのような商品デザインを変える時に
「消費者がどう感じるか」
ということを調査するモニターのバイトをしていた
いくつもの新デザインの品を見て、率直な感想を伝える仕事
このホワイトホースも
様々な試練を乗り越えて決まったデザインなのだろう
どうでしょう
俺にはあまりしっくりきていない
というよりホワイトホースは今までの背の低いボトル
というイメージが頭にある
持った手の感触がある
あれがよかった
あれでいて欲しかった
といってもそれは
俺が数年慣れ親しんだというだけのこと
幼い頃
といっても中学生になった頃
ど呑兵衛の父のお使いでホワイトホースを買いに行った
近所のフードマツモトという酒屋
父は家では基本REDかヒゲだったから
「ホワイトホースを買ってきてくれ」
というのは久々の洋酒だったのだと思う
会計をした私は自転車で帰った
片手にボトルを持っていた
家のガレージの戸を引こうとして
落とした ボトル
割れた
わぁ!しまった!
ヤバイと思い、割れたけど下の半分をすぐに立てた
残れば飲めると思ったのだ
下半分を父のところへ運び
謝った
「ごめんなさい そこまで来て落としてしまった」
怒られると思ったのに
「も一回行って来てくれ」
と財布から銭を持たせてくれた
フードマツマトへ戻り
「さっきのやつをください」
と言ったら
「どうしたの?」
問われるのも当たり前
たった数分の顛末を話すと
マケテくれた
只の普通の酒屋です
完全に俺のミスですよ
そのウィスキーを半額にマケテくれるだなんて・・・
父が頻繁にお世話になっていた酒屋だからかもしれませんけど
こういう、人と人の付き合いがあたたかい
そんなことを思い出しましたよ
いつだったか兄にこの昔話をしたことがあります
その時にも3つ年長の兄に訊ねてみましたが
あのころのホワイトホースって・・・
私は憶えている
30年前のホワイトホースは
これと同じような長い瓶だった
キャップの色は黒くなかった気がするが
ボトルは長かった記憶がある
ここ最近の背の低い瓶
あれが私の定番の白馬になっていたのだが
一番若造だったのだ
ロングボトルに還ったWhite Horse
これはこれで味わい深いのかもしれない
愛着がわいてきた
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