☆09・25 秋



彼岸を過ぎ、秋だ。
きんもくせいをたまにかぐ。
そろそろ秋の風の匂いをかぐだろう。
あれはなんの匂いなんだろう。空気の中に秋の香りがする。
あれが好きだ。
暑くて楽しい夏が終わり、寒い季節に向かってゆくのがありありと感じられ、センチメンタルな気持ちに満たされる。せつない。それが悪くない。
半袖では寒く感じるころ。武蔵野神社のお祭りとちょうど重なる頃の事。
小さなころはホントに祭りが好きだった。何があんなに楽しかったのだろう。年中行事で一番のウキウキした気持ちになれるのが祭りの日だった。




姪っ子が小さかった頃、この祭りに一緒に行ってみた。
小さな姪は輪投げのオモチャを所望した。
よし、おじさん、取ったるな。
何年ぶりの輪投げだよ。しかし俺はこれが何故かうまかったのだ。よくわからず適当にやるといいものが取れる。
小さなころから独特のセンスを持っていた。考えない。適当にニュートラルになる。純粋な状態になる。そうすると物事がうまくいく。
あれだね。
大人になりゴチャゴチャ考えられるようになったけど、おぼえている、あの感じ。
ヨッ!
失敗。
ヨッ!
入った!
わー、おじさん、すごいー!
わはは、よかったね。とハナタカダカだった。
ゴム製の犬にタイヤ、引き綱がついていて散歩できるというオモチャだった。大物だから、姪は喜んだ。
その子ももうメイクをして登校するファッション好きな女の子になった。

今年の祭りは10月6、7日らしい。
土曜日は稽古を入れないでおいた。Aとのぞきに行ってみよう。
哀愁の鈴木囃子を聴き、ワンカップかなんか飲もう。秋風と混ざったソースの匂いを嗅ぎオコノミでも食おう。



初物
栗ごはん
サツマイモとトリの煮込み