☆笊振り考



珈琲豆の焙煎は金のザルでやる。
これでどこまで美味しいコーヒーにできるかは分からないが、、焼き方の微妙な変化で味が変わるのは確かで、ここが面白いところ。同じ豆でも火の強さや火との距離で大きく変わる。
俺は右利きだから右手でザルを振るのはうまい。しかし効きでない左手ではまったくうまく動かせない。
それで決めた。コーヒー焙煎は左手でできるようになろう。
焙煎自体が初めてする作業なのだから、始めから左手でやるものにしてしまえばいい。




しかし左手はうまく動かせないのだよ本当に。それはピアノでわかっているから少しずつ身につけるべし。
ただザルを丸く動かすだけなのにこれが難しい。
最初に生豆を温めてゆくときは火から離したところで始める。その工程を左手でする練習から始めた。
毎日一回豆を焼くので徐々にうまくなってきた。
豆が爆ぜる1ハゼを終えて3分までを左手で出来るようになった。
そのあとの2ハゼはかなり温度が上がっていて気を付けないと焦がすので右手で仕上げる。
火加減は変えずに火との距離で調整する。
工程にかける時間で味が変わる。香りが変わる。ベストを目指して試行するなかで色々な気づきがあり楽しい。

右手なら右にも左にもクルクルと笊を回せるが、左手だと右回ししか栽培できない。
そこで思ったのだが、右回転と左回転では豆が受ける影響に違いがあるのではないか?

コーヒー豆というのは赤道を挟んで南緯25℃、北緯25℃のエリアでしかできない。
流れ込む水の渦の巻き方は南半球と北半球では逆になるそうだ。
赤道より南エリアの豆と北エリアの豆では、火に当てるときの回転の方向を変えると何か違いがありそうだな。。

史上最年少でエベレスト登頂に挑戦した伊藤バン君は小平の青年だ。彼がヨガに来た時にこの水の渦巻きの話になった。赤道の真上エクアドルだかでそれを試す水道を見たそうだ。
そこでは水流は右にも左にも渦を巻かず、まっすぐに水栓に流れ込んでいくそうだ。


俺の体も右を使うときと左を使うときとでは、生体に生じるエネルギーに変化が生じるのだと思う。
そういうのを感じ、変に偏らない体の使い方を工夫するのが楽しい。



こんな本を読んでいる
コーヒーの始まりとイスラムの関係など面白い

名著といわれる井筒俊彦「イスラム」よりも
ずっとイスラムに近づけた気がする

この人デキル
とても面白い