☆マリーチアサナ 1。ジャンプスルー。



ヨガを始めた時にやっていたのはアシュタンガヨガというスタイルのもの。
夢中でやっていた。
毎日やっていた。難しかったけど充実していて楽しかった。練習しすぎて疲れていた。
1時間半のヨガの間、ウジャイという呼吸をし続ける。
一つのアサナで5回呼吸をする。すると次のアサナへの移動の動きが入るのだが、これが難しかった。
両腕で支えて体を浮かして後ろに体をゆらしチャトランガダンダアサナ(四足の杖のポーズ)になる。
ウルドワムカシュワナサナ(上向きの犬)、アドムカシュワナサナ(下向きの犬)になる。
そこからジャンプして足を揃えてのばしたまま両腕の間をくぐり抜ける。
という一連の動きがアサナの間にいちいち入る。
バンダといわれる体の奥の力が必要でなかなか難しかった。
練習によって力が備わり、コツをつかむと大して難しくもないのだけど、体の芯が強くなかったので、苦労した。
踊りは何年もやっていたから、ある程度カラダは出来ているだろう、と多寡をくくっていた。
とんでもない。俺は弱かったのだ。悔しかったし、恥ずかしかった。
できないことが恥ずかしいのではない。多寡をくくっていたアホな己がとても恥ずかしく惨めだった。

それで、克服したくて夢中になったのだ。
俺は人と競うのがすごく苦手だ。戦うのが大嫌いで、戦うくらいなら始めから勝ちを譲りたいぐらいだ。
しかし、弱い自分と戦うのは楽しかった。
性分だな。一人でコツコツ練習するのが好きだったからヨガはホントに合っていた。

10キロ走り、家に帰りストレッチ。それから1時間半のアシュタンガヨガをした。毎日毎日。

いまはそういう激しいことはしない。
アシュタンガというスタイルのヨガもしていないし、それが必要だともあまり思っていない。
頑張ることも大切だけど、力を抜くことも大切で、むしろ抜くことの方が重要だとある意味思っている。


久しぶりにアサナをつなぐ移動の動きをやってみた。
相当にひさしぶりだ。感覚的にもかなり離れている感じがした。そしてヘタクソになっている。


維持していく。ということは、地道なことだと思った。