☆12・14



昨日はオイリュトミ-ワーク。
2011年の12月に世田谷で始まったワークも9年がたった。
活動の場が小平に定まり続けてきたが、最初は音楽オイリュトミーはなくてコトバのオイリュトミーだけをやっていた。
Kさんとマンツーマンでのことが多かったが、彼女もいまやオイリュトミーシューレを卒業し、作品作りをしながらオイリュトミー研鑽の日々をおくっている。
ごく初期の一時期には調律師のMさんも参加していた。彼女は俺が大好きなバンドのドラマーの奥さんであったという驚きの事実があったりと、人との出会いはいつも新鮮な出来事だ。
その後、いまもいるNさんやSさんが参加され、ピアニストのIさんを紹介していただき、音楽オイリュトミーが始まった。
何年も休みなくピアノを弾いてくれているIさんは、後半の音楽の時間に伴奏をしてくれいたが、やがて前半のコトバのオイリュトミーの時間にも参加して一緒に動いてきた。いままでに一度もお休みしたことがなく全ての稽古に参加されている。用事がなければ遅刻をしない方だ。
そんなIさんも昨日ばかりは仕事にでなければならず、ワークに参加できなかった。
初めてのことだ。
誰よりも早くに稽古場にいらしているIさんがいない部屋の扉を開けて、灯りを付けて、ピアノの鍵を開けた。
あ、今日は音楽オイリュトミーはないのだな。

Oさん、Nさん、Sさんが参加でコトバのオイリュトミー。
毎度この季節になると取り上げるテキスト『魂のこよみ』より「聖夜の気分」を動く。

魔法が解かれたように
私は魂の胎内に
子なる霊を感じる
明るくなった心のなかに
聖なる宇宙の言葉が
希望に満ちた天の果実をみのらせる
その果実は私の存在の神的根底から
宇宙の果てにまで歓びの声をひびかせる

いつもよりゆっくりとコトバのオイリュトミーの時間を持てたのはよかった。
いつも急ぎ足で進めてしまっていることに反省する。
20時。すこし時間がある。Oさんは今年最後の参加だし、音楽オイリュトミーでやっていることも少し思い出しておきたい。
ヘンデルの「オンブラ・マイフ」の音取りを進めてきた。
一音一音音階を弾くだけなら俺にもできるかもしれない。一本指でもいいからやってみよう。

初めて本物のピアノに向かってイスに腰をかけた。
重厚な存在感に自分のちっぽけさと弱さを感じる。
鍵盤を押してみた。
G  G F E DD~。
一つ一つの鍵盤がこんなにしっかりと重みのあるものなのか。
いつもは全身を動かして感じているオンブラマイフのメロディを、一つ一つ鍵盤を押すことで音を出す。この難しさと新鮮さ。
ただ音を出すだけならそれはできなくもない。しかし、その演奏で体を動かす人がいる。この音をエネルギーとしてカラダ動かすオイリュトミーをする人がいる。
動きやすいようにいつも弾いてくれているピアニストの苦労と技術を知った。
ありがたいことだ。オイリュトミーのピアニストはすごい。

動きに関する部分を指導している俺は、伴奏をしてくれている側のことをあまり考えられてはいなかったのだった。
それを知ったのは勉強であり収穫だ。これからのワークに昇華させていくべきことだと思った。


一夜明けて、今日は一時間早く起きる日。
寒い朝だ。
冬も本格的になっていくのだろう。
早出のAを送り出し、1階でブログを書いてみた。

明日はこの場所にピアノが来る。