☆ベネチア旅行③


母とのベネチア珍道中も最後の一日。
長いような短いような不思議な時間の流れの中にいる。
ムラーノ島、ブラーノ島、サンジョルジョマッジョーレ島に渡り、大運河を船から眺めたり、人ごみの中や入り組んだ小道を歩き、行ったり来たりしている。
最終日はリド島へ向かう。

朝は早くに起きてしまうもの。
7時の朝飯前に荷作りをだいたい終わらせる。といっても俺の荷物はない。


朝飯
パンをトースターで焼くのだが
最後までちゃんとした使い方を知らないままだった
レタス、トマト、チーズ
オリーブオイルと塩を振りはさんで食べる

コーヒーはドリンクバー的なマシンのものでうまくない
今日のケーキは2種
これがとてもうまかった
午後4時から6時の間はこの朝食スペースがカフェとして開放される
そこに用意されたケーキとクッキーはフリーときているからありがたい
クッキーは甘すぎて食えないけれど


身支度をして出発。
何度も何度も通ったサンマルコ広場。朝と夜は人がいなくてきれいだ。


夜の写真
世界最古のカフェ「フロリアン」があったり


サンマルコの東の船着き場からリド島へ向かう。
20分くらいで到着。




降りるとここは本島とは趣が違う。道路が広くて車も通る。リゾート感があるが感じが良い。
道には木も生えている。これだよ。本島には土と木がないのだ。運河は海で自然なはずなのにどこか自然を感じられない。それは土と木がないからではないだろうか。土と木がなければ落ち着かない。風と光はいわずもがな。


この並木は俺が好きなユリノキ

浜への看板

リド島はイタリア中からバカンスに来るような場所で、パラソルやローッカーを月借りして滞在する人のスペースがほとんどで、フリービーチは一番端っこに入り口がある。やっとそこまでたどり着き砂浜へ入ってゆく。
トイレに行きたいが見当たらず、周りをみるとあっちにトイレらしきものがある。隣にはカフェ。聞いてみた。Posso usare il bagno?多分カフェ利用の客にしか貸していないと言っていたのだと思う。Va bene,un caffe perfavore。俺がエスプレッソを飲み、母はトイレのカギを借りた。


滞在中2杯目のエスプレッソ
うめぇ
ドッピョ並みの量じゃないか




リドの浜は最高だった。
バカンスシーズンを過ぎ人がいない。ほとんど誰もいない。
正面にうすく太陽がありうっすら明るい。
波は大きくなく、次から次へと寄せては返す。途切れることがない。
いつまで見ていても飽きる気がしないのは何故だろう。
まっすぐな浜がどこまでも見えている。海の果ては水平線。
海の家はない。音楽もない。人もいない。ただ波の音がある。冷たい空気と淡い陽射し。
母も嬉しそうだ。
来てよかった。