☆Trattoria Pulcinella 京都②

丹後鉄道で福知山へ戻り宿へ向かう。駅から近いのですぐに分かった。
チェックインして荷物を置いたら、さぁ行こうぜ。プルチネッラへ。
しかし静かな町だなぁ。まだ18時だってのに人が歩いていない。駅から15分、開いている店だってほんの数件という住宅街だよ。



インスタで見た通りの様子。トラットリア・プルチネッラ。


入ろう。


入ってすぐにテーブルが3組くらいの小さな店だ。うちらは奥の間にある席に通された。



まずは飲み物を注文。俺は白ワイン、綾さんは生ビール。ペローニだね。


タラッリとフリッタータ、玉ねぎのスープが来た。


まずはスープをひと口。なんてうまいんだ。大切に味わおう。


フリッタ-タはパスタのフライ。タラッリもでかいわ。
初めてナポリでタラッリを食べた時のことが頭に浮かび、それを綾さんに話した。
東京ではEATALYで買える袋入りのものしか食べたことがないから、本物のタラッリを食べさせたかったのだ。


前菜が運ばれてきた。これが一人分。たっぷりの量がある。
パプリカ、4種のナス、人参、タコ、ツルムラサキ、カジキ、ワカサギのパテ。どれも地元の食材だ。
人参が殊にうまい。くたくたに煮たナスもウマイ。バジルの香りも強い。ハムかよというカジキ。
パンもイケる。地元のスペルト小麦で自家製酵母で焼いたパン。もろにうちらの好み。


プリモが来た。
7種くらいあったパスタから俺が選んだのはトリッパのブカティーニ。綾さんはイワシの手打ち麺。


たまらん。トリッパうますぎる。プリップリで油がうめえ!パスタもウマイ!最高だ。
カチョエペペみたいなシンプルなだけに素材と腕の良さに感激。
初めてイタリアに行った時からトリッパが好きで滞在中にあれば頼むが、今日のこのトリッパほど美味いのを食べたことがない。


セコンド。
俺はタコのトマトとオリーブ煮。ワインも追加。ハウスワインにしたらコップになみなみ来たよ。ナポリ。


綾さんはアクアパッツァ。鯛が丸まる一尾。すごいね。



俺はこの辺で腹が苦しくなってきてペースダウン。白ワインと海鮮の組み合わせに弱くてめちゃめちゃ苦しくなってしまう。わかっていて頼んだのだから、いいのだ。


綾さんは小骨を取りながら楽しそうに食べている。よかったね。


この席は奥のスペースなので厨房の様子が見えない。ちょっと寂しいけど一見だししょうがないか。
静かに食事を楽しめるのもまた乙ですな。ここまで来たのだなぁということをシミジミ感じた。

あとはドルチェがあるよ。
これもまたホントに楽しみにしていたのだ。
すこし休憩をしてから、冷蔵ケースのドルチェを観に行った。
ティラミス、ババ、パンナコッタ、カンノーロ、スフォリアテッラ、グラニータ、チョコケーキ、タルト2種!
何てこった。こんなにあっちゃ選べないじゃないか。全部持ち帰りで包んでもらいたいくらいだよ。
ここでシェフとやっと顔を合わせられたので話ができた。気さくな方でナポリ愛が凄い。ナポリ愛ならうちらも負けない。次から次へとナポリ話が尽きずドルチェが決まらない。
といいいながら心のなかでは前から決まっていたのだよ。俺の心はカンノーロ。
これは半分こしないよ。一口あげるもしないよ。
綾さんはかなり迷いに迷った挙句、同じカンノーロにした。


東京でこんなデカイのを食べようとしたら綾さんの手作りのくらいだよ。最高だ。


うまい。幸せですな!


しかしこれら全てを一人で作るのか。すごい。
料理ももちろんだが、店内の装飾というか雰囲気も隅々まで手が入っている。
少しずつこうなってきたという店全体に店主のやりたいことが詰まっている。
楽しいだろうな、仕事が、人生が。
そんなナポリを存分にいただいた。
いつまでも話が終わらそうだけど客は俺らしかいないぞ。帰らないとだね。

外まで送り出してくれた店主にまた来ることを約束し、店を後にした。
涼しい空気が気持ちいい。人気がなく店が開いていない商店街をゆっくり歩いて宿にもどった。