☆9・20 生身の本気度

都心へ出かけると調子が狂う。
ムードが俺と合わない。
あまり出かけないから慣れていないというだけでもなくて、俺が時代に合っていない。
物質的に進化してゆく世界とのずれ。AI的な世界と結びついてゆくヒトとのずれ。
人と俺がずいぶん違う空気を呼吸し、ちがう生命圏を生きているみたいだ。

午後は学校に行き試験だった。
推拿の実技テスト。
スイナという中国伝統の按摩。
人が人の体に向き合う。
推拿を行う人間が己自身にどう関わっているかということがモロに出た。

試験を終えて、次の用は表参道でのライブ。
東京生まれのくせに電車に乗るのが苦手だ。
どっちへいけばよいか分からなかったり、反対方向に乗ってしまったり、うまく出来ない。

時間つぶしでvie de franceに入ったけれど、なんとも落ち着かない。コーヒーもパンも美味しくないし、ここは俺の居場所じゃない。


夜は表参道WALL WALLでflying rythmsのライブ。


WALL WALLでflying rythmsのライブ。
久下氏の生演奏は始めて見たけどめちゃくちゃいい。
ここは俺の居場所。
本気で生きている人が目の前にいるから。

対バンのGoatは初めて知ったけど、すごくいい。
超ミニマムなストイックさ、緻密に計算された楽曲を成立させる極度の集中、そして爆発的な大胆さという振り幅までもが楽曲。スティーブライヒ、マグマやクリムゾン、ミニマルテクノが昇華されGod Speed You!Black Emperor!の先を行った。すごい。

flying rythmsもgoatも素晴らしかった。
いまに真剣に向かい、厳然たる事実を提示してくれている。
そういう音楽を聴きにくる客は、音への感度が研ぎ澄まされている人が多そうだった。音楽を深く愛し、音が好きで、音楽のエキスまで聴いた人達が多いのだろうが、そこはやはり様々で、乗り方、興奮の仕方に違いがあらわれる。


推拿も演奏も生身で行う。

推拿を受ける側も、ライブを聴く側も生身だ。

この生身ですることに対する本気度、
生身である自分自身と向き合う本気度、
というものの違いを目の当たりにし、考えさせられる一日だった。